秋葉忠利広島市長 姉妹都市モントリオール訪問
「赤いネクタイをすると似合うと言われるし、選ぶのも面倒くさいので、いつのまにか赤いネクタイばかりになってしまいました」と、どんな質問にも真摯に答えてくれる秋葉忠利広島市長。今回は、秋葉忠利市長を始めとする広島市民と広島カナダ協会の代表団がモントリオールを訪れ、交流会にて日本の伝統芸能を披露したり、モントリオール市立植物園日本庭園で広島市から空輸してきたカツラの木の植樹祭を行ったりした。
秋葉市長も、日本・ケベック・ビジネスフォーラムやケベック大学モントリオール校にて講演会を行い、地元メディアのインタビューに応じるなど、厳しいスケジュールの中、時間を割いて単独インタビューに応えてくれた。
秋葉市長は、東大で数学を専攻し、同大学院卒業後、マサチューセッツ工科大学院を卒業して、タフツ大の助教授となるなど、数学者として学業を極めていながら、その後、テレビ朝日のキャスターや広島修道大学教授などを経て、47歳にて衆議院選挙に日本社会党(後に社民党)より出馬し、見事政界デビューを果たす。
広島市長としては3期目となり、平和市長会議(現在加盟都市131ケ国2,422都市)の議長としての役目も果たしながら、“核兵器の廃絶を2020年までに実現する”ことを実現するために、活発な平和活動を展開している。
その秋葉市長がご自身で「ヒロシマ」を意識したのは、小学校の頃。新籐兼人監督の「原爆の子」という映画を小学生の時に見て、あまりの怖さに学校を2日休んでしまった。それ以来、原爆のことをずっと考えるようになったそうだ。
日本国内にいると、被爆国であるということを忘れがちになる。反対に、海外に住んでいる方が、日本が唯一の被爆国であるがゆえに、周囲から問われて「ヒロシマ」を意識する機会が多いように思えるのは事実。秋葉市長も、アメリカに20年間住んでいた経験がある。
「原爆に限らず、日本についての文化や歴史など、海外に出たことによって、改めて日本を考える機会を得ることがよくあります。そこで、私を含めて多くの人が関心を持っているのが、海外に住んでいる人から日本とはどういう国なのかを伝えて貰うことです。例えば、それが生かされた結果として、日本についての素晴らしい文学作品が、海外から見た視点で生まれています。海外に住んでいるからと言って知らないままにしないで、日本について改めて関心を持ち、ひとつのライフワークとして深めて行って欲しいと思います。
また、戦争や原爆についても、もう63年も前のことですから、関心が薄れるのは当然のことでしょう。しかし、核兵器においては、人類存亡に関わる重要な問題として、今現在、最重要課題になっています。明日の朝、原爆によって地球が消滅する可能性も現代の世の中にはあるということを忘れてはなりません。そんな危機的な状況を踏まえながら、『戦争と平和』において明確な答えになりうるのが、被爆者の『こんな思いを他の誰にもさせてはならない』という決意なのです。日本国内外で、この声をもっともっと周囲に広めていくことが必要だと考えます」
2020年に核兵器廃絶が実現した暁には、広島と長崎で、古代ギリシャでのオリンピック精神である「平和の祭典」により忠実な形でのオリンピックを開催させたいと夢を語る秋葉市長。
最後に、これは余談ですがと前置きしながらも、「コーネル・ロナルド・ウェスト著の『RACE MATTERS(人種の本質)』で、“21世紀に
世界を変革する四原則”の3番目で、『私達が努力していることは、みんな子供達のため』とあります。全てはそれに尽きると思います」と語った秋葉市長の目が、人として一番平和な光を放っていると実感した。









