Yes, We’re OK! 当たり前なのに、新しい結婚のかたち

    pic_ezawa_otsuji日本という国は、保守的と言えばいいのか臆病というべきなのか、「自分とは違うもの」や「新しいもの」や「変化」を怖がる。その中で「セクシュアルマイノリティ(性的少数者)」———つまり、ゲイやレスビアンやバイセクシュアル、トランスジェンダーなどの LGBT と呼ばれる人々は「存在すること」すら社会から認めて貰えない時期が長く続いた。

    しかし 2001 年に大阪府議に当選した尾辻かな子氏は 2003 年にレスビアンであることを自著でカミングアウト、そして 2006 年度一杯で大阪府議を任期満了で辞職、続いて 2007 年 7 月に行われる参議院議員選挙に出馬する。当選すれば史上はじめて「同性愛者であることを公表した国会議員」が誕生する。その参議院選に先駆けて、尾辻氏は結婚式を挙げた。

    愛知県名古屋市では毎年セクシュアルマイノリティの大きなイベント「 NLGR ( Nagoya Lesbian & Gay Revolution )」が開かれるのだが、このイベントでは毎年同性結婚式が行われる。

    日本ではまだ同性婚が法的に認められていないので「かたちだけ」ということにはなるが、人前式であるので大勢の人が彼等彼女等の結婚を認めることになる。尾辻氏も今年の NLGR で 1000 人の LGBT に見守られながらパートナーの木村真紀さんと二人でウエディングドレスを着て、トランスジェンダーの牧師の前で誓いの言葉を述べ、指輪を交換した。

    尾辻氏はこのとき既に参議院選出馬が決定しており、民主党の公認を得ていたので代表の小沢一郎氏など同党幹部からの祝電が届き、新聞やインターネットニュースで報道されるという異例の同性婚式となった。

    愛する人が同性であろうと異性であろうと、「人を愛する」ということに変わりはないはず。同性婚が異性婚と同じように当たり前になる日が尾辻氏の結婚式をきっかけに何れ訪れることだろう。

    社会の中の異端ではなく「 Yes, we’re OK !」———私たちは大丈夫、私たちだって認められた存在なのだ———と尾辻氏が参議院選のキャッチフレーズとして掲げる言葉を、すべての人が心から唱えることができる日がくることが望まれる。

    About the Author

    衛澤 蒼

    1970年生まれ、男性(FTM)。本業は作家。主に小説を書くが頼まれたらたいていのものは書く。原稿依頼随時受付中。性同一性障碍、第2級精神障碍、慢性貧乏と傍目に三重苦だが、本人は苦しさに気づいていない。

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