故きを温ねて新しきを知る AUBERGE SAINT-ANTOINE

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Photo by Michoro

Photo by Michoro

先日、ケベック現代美術館の展示物を見に行く機会を利用して、美術館隣にあるAUBERGE「SAINT-ANTOINE」に宿泊した。この周辺は、ケベック市が15年の歳月を掛けて再開発に力を入れたところで、2005年にオープンしたこのホテルも、昔は港に隣接した倉庫のひとつとして使われていたところだ。ケベックの旧市街地は、1985年にユネスコが世界文化遺産に認定した街だけあって、さまざまな条例で建造物の保護が行われている。そのおかげもあって、歴史を尊重しながらも現代感覚を取り入れたリノベーションを施している建物が多い。

AUBERGE「SAINT-ANTOINE」も、石壁が古都の情緒をいかにも感じさせ、建物の中に入ると、高い天井や木の香りにホッとさせられる。そして何よりもお洒落なのが、古い食器もしくはその破片が、壁にオブジェとして陳列されているところだ。それまであまり考古学的な価値がなかったものが、豊かな発想による“見せる手法”によって、再び息吹きを与えられたよい例だろう。他にも客室へつながるエレベーターや部屋番号のプレート脇、客室内のサイド・テーブルに埋め込まれた小さなガラス・ケースの中などに、食器の破片やアクセサリー、パイプなどが陳列されていて、オリジナルでモダンなアクセントとなっている。

プラス・ロワヤルやプチ・シャンプレン通りにも歩いて直ぐなので、夜遅く散歩に出ると、喧噪から解き放たれた古都の別の顔を垣間見ることができる。
余談になるが、Steven Spielberg監督、Leonardo DiCaprioと Tom Hanksが主演した「Catch Me If You Can(2002)」は、この周辺がロケに使われているので必見だ。
 
時代は流れても、そこに生きた人の思いは変わらない。観光シーズンがひと段落して落ち着きを取り戻した古都ケベックに、いにしえの人々からの優しいメッセージを受信しにでかけよう。

Auberge Saint-Antoine

8 rue Saint-Antoine, Quebec
1-888-692-2211 / Rate: from $169/night

About the Author

みちょろ

モントリオールに根を下ろしてから早14年。某観光会社のガイドをしながらも、日系新聞の記者やコミュニティ誌に記事を投稿しています。モントリオール、ケベックが大好きな私が、特選した場所を紹介します。

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