トライリンガルになるまでに

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Illust: Natsumi Narasaki

Illust: Natsumi Narasaki

日本語・英語・フランス語の3ヶ国語を話せることは、自慢できることでもあります。でも、さすがに3ヶ国語ともキープするには忍耐が必要だと感じています。それぞれに現代化した表現・話し方があるので、つねに勉強していかなくてはいけないからです。 

モントリオールに来て早25年。「ランゲージ」に対して様々な思いがありました。日本語しか話せないまま、現地の英語の小学校へ通わされ、何も分からないまま小学校生活を送り始めました。5・6年生くらいにやっと英語が身に付き、それ以降、日本語を拒否していた時期もありました。

ある時、日本語で話しかけて来た母親に「何?」って聞き返し、「うわー、ともこ日本語話してる~!」と友達に冷やかされたのを覚えています。友達の前では恥ずかしくて日本語を話すのを避けていました。どうしても友達の輪に馴染みたくてしょうがなかったからなのでしょう。とにかく自分は日本人ではない、日本語なんて話せない、自分はカナダ人なんだとばかり思っていた時期がありました。

それでも、毎週土曜日の日本語補習校にはずっと通い続けました。成績は良かったとは言えませんが、日本語を無理して話しているような気持ちはありませんでした。どこかで本当の自分を隠し通せなかったのでしょう、家で一人になった時は、密かに日本語の小説を読んだり、日本のドラマを見たりして日本の文化に触れていました。

8年生から突然、フランス語の学校へと移ることになり、また全てが変わりました。年頃だった私にとっては辛いことでした。それまでの友達をなくし、トップクラスからドーンと成績も落ちてしまいました。またチンプンカンプンのまま一生懸命友達の輪の中に馴染もうと必死でした。頑張って学業的に卒業は出来たものの、世の中はそんな甘くはありませんでした。フランス語での会話は、早過ぎて聞き取れないことが多く、こっちもちゃんと言いたいことが表現出来なくて苦労しました。カレッジは英語に移り、解放されたと思ったほど嬉しかったです。33歳になった今は、違った面で3ヶ国語をとても誇りに思っています。

日本語を拒否していた時もありましたが、今では日本人であることを大切に思え、それこそ自慢できるようになりました。そして消えることの無かった日本のエンターテインメントへの興味のおかげで、たくさんの日本の番組を見ては勉強しているところです。また、ブログやココモンでコラムを書いているのも勉強の一つとして頑張っています。

フランス語は愛する主人の母国語。彼の母親との貴重な会話。始めの頃は全然話せなかったのですが、今となってはたくさん意見を言い合って会話が弾むようになってきました。フランス語が身に付いたのは彼の家族のおかげでもあり、ヘア・メークとして働く中では欠かせない言葉だからで
もあります。そして英語は自分にとっては母国語の様に、今でも自分のメインの言語です。

母親となった今は、子供2人に親の母国語をちゃんと伝え、教え、育てたいと思っています。違った国の方と結婚し、子供を授かった親としての義務だと実感しています。両方の血を継いでいるのですから、どちらかを否定するとか優先するとかではなく、両方の親の全てを理解してもらいたいという思いは、親としては当たり前だと思っています。

やっと、はっきりと「トライリンガルです」と言えるようになった今は、視野が広がったと言えます。毎日、常に3つのカルチャーに触れることができて本当に得した気分です。

About the Author

Tomoko

カナダに来て25年。主婦・母親・ヘア・メークとシンガーソン グライターのともこです。コラムを通して多くの方たちに人生 経験談を伝えていきたいなと思っております!よろしくです! ブログ: http://blog.livedoor.jp/ange_de_noel/

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